パパとRE-tech起業と不動産運営と

25歳から10年以上大家してます。今まで6棟購入⇒4棟売却済。郊外築古APから都内新築へシフトしてます。1年前から専業大家に転身し、現在は大手賃貸ポータルサイトの空室募集状況を簡単に分析できる、大家さんのためのサービス「チェックル」https://checkru.jp/ を運営中。サービス開発と不動産運営の合間に感じたことを世界の片隅からつぶやきます。

神奈川県の三崎港近くに利回り24%のAPを見つけ、しばし妄想

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時々、物件情報を眺めて気分転換するのですが、自分の好きなエリアにこんな物件を見つけたので、査定評価がてら妄想してました。

神奈川県三浦市 1棟アパート 600万円 24.00% 築48年 | 国内最大の不動産投資サイト楽待(らくまち)

 (更新:その後さらに値下げして500万円切りましたね。。)

f:id:paparere:20170803221351p:plain

 

三崎港近くの築古アパート。今は全空のようです。

積算で考えると600万はほぼ路線価のようですが、道路付けが崖地で特殊なのと

解体費を考えると妥当なところかと。再建築は大丈夫そうですし、車も前までは付けられそうです。但し駐車場は無し。(航空写真を見る限りはすぐ近くに月極駐車場はありそうです。)

室内写真を見る限り、築相応ですが全体的にはまだ使えそうな感じはします。水回りは取り替えた方が良い気もしますが。海近くで建物がどれくらい傷んでいるかは気になります。

賃料相場をHOMESで確認しますが、もう少し広めで3~4万+共益費が相場くらいなので、賃料3万円でもこのままだと難しいと思います。そもそも、バス便前提になるのでどれくらいの賃貸需要があるのか難しいところです。地元の漁業関係者を狙うしかなさそうでしょうか。。

 

釣り好きな方へのセカンドハウス需要などは狙えるかもしれませんが、設備等が古すぎて敬遠されるのでそちら向けならかなり手を入れないとダメですね。コンバージョンして2コイチにして60平米2部屋にするということも考えられます。

DIY賃貸×セカンドハウスみたいなニーズ、あるのかな。。。

 

立地的には観光地としても見直されている向きがありますし、港に近いのは魅力的ですが、ちょっとこのままだと活用が難しいなぁというところです。だからこその安値なので何かアイデアがあればトライする価値はあると感じました。

 

こんなことを考えているとすぐ時間が過ぎてしまいますね。。。

航空写真もGoogleMAPなら立体図を俯瞰して見られたり、楽待に積算シミュレーターがついていたり、現地調査いかなくてもますます簡単に評価査定でき便利な時代です。

 

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大家クラスタはBlogで情報発信し、株クラスタはTwitterで情報発信する不思議。

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7月下旬からコツコツ書き始めた当ブログ、一日の来訪者はまだ10人前後。試行錯誤しながら来訪者数を広げていければと思い、アクセスUPのために健美家ブログに登録してみました。

https://www.kenbiya.com/blog/c1=1/paparere/

 

過去記事をまだ読み込み切れてないですが、、少しでも流入増えると嬉しい。。また、大家さん界隈はあまりTwitterは盛んではなさそうですが、Twitterでも呟き中です。(よければフォローお願いします!)

twitter.com

 

まずは8月末くらいに今の10倍程度、毎日100人に訪れてもらえるようなブログを目指すべく頑張ります。

 

大家クラスタはBlogで情報発信し、株クラスタTwitterで情報発信する不思議。

ところでふと気づいたのですが、大家さん関連のTwitterって、フォローしようと思ってもあんまり見かけないんです。見渡しても、積極的な情報発信者はあまりいない感じです。(有名な垢はあっても、割と面白系というか暇つぶし系な印象。)

 

株投資家界、いわゆる株クラスタの人達はほとんどTwitterメインで投資活動の情報発信しているのに対し、大家さんは影響力のある人達はほとんどブログでの情報発信。

ほんとびっくりするくらい生息地が違うんです。 

投資家によって最適な情報発信ツールは違ってくる。

 なんでだろうと考えたのですが、株投資家にとっては、今この瞬間にどの銘柄が盛り上がっているのかなど、場が開いている時間帯のリアルタイムな情報が重要で、Twitterのような即時性の高いタイムライン形式がニーズにあってます。また「どの投資家」が「どの銘柄」を「どういう判断材料」で「買った」「売った」のか、みたいなシンプルな情報が基本なので、文字制限があるTwitterでシンプルに流し読みしていくのが相性が良いのかなと。

 

不動産投資家は逆で、リアルタイムな情報発信は必要とされませんし、情報発信の内容も、保有物件の紹介や悪戦苦闘記、それから物件探し/資金調達/管理委託/修繕/運営/売却などの各種運営ノウハウまで非常に多岐にわたります。固有性も高く背景説明もしないと共有しづらいので、思う存分かけるブログが最適になります。 

クラスタは「駆け引き」目的、大家クラスタは「助け合い」目的

そもそも前提として、情報発信のスタンスがだいぶ違うというのも大きいですね。

クラスタでは、他投資家すべてが取引の向こう側に立つ可能性が高いため、思惑やはめ込み、扇動などのポジショントークが横行しがち。もちろん、純粋に投資知識や技術の共有をしてくれる方々も多くいますが、そういう場合はやはりブログがメインになりますし、Twitterはむしろポジショントークを前提とした市場外での駆け引きのためのツール、という感覚で皆利用している印象です。

それに対して大家クラスタは、そもそも同じ物件はひとつとしてなく、投資対象がかぶらない(物件探しのときにかぶってしまうことはありますけど。)こともあり、他の投資家はライバルというよりも知見を共有できるよき学び相手といえます。

不動産は購入→売却までのサイクルが非常に長期で、経験する場数も限られます。なので、危機的状況が発生した場合の対処方法を自己経験から学習し対応するよりも、他の方の知見や経験談を積極的に学習して対策を取ることが個人にとっても全体にとっても良い選択となり、ブログを通じて積極的な自己知見の情報発信を通じ、互助的なつながりを求めていくのだと考えます。

もちろん不動産投資においても嵌め込みや煽り系の人たちもいるけど、ほとんどのブログは大家さんの良心で成立していると思いますし、私はそんな大家クラスタの性質は本当に素敵な要素だなと感じている次第です。

 

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マンションポエムのビックデータ分析から学ぶコミュニケーション術

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週末なので軽ネタを。

 

マンションポエムをネタにした記事は好きで良く読みますが、集大成とも言える記事が出ましたね。

portal.nifty.com

桁外れの感性をフル稼働させて作られたポエムの数々を、統計解析で理論的に分析していくのですが、その対象物件、実に1148物件!出現語句は10万7千943!ビックデータ!!これを趣味の範疇で分析した筆者に頭が下がります。

 

詳細な分析結果は記事中に譲りますが、筆者最大の発見を一言で言うなら、マンションポエムの真髄は、マンションポエムにも関わらず「物件」の内容についてはほとんど語らず、「街」と「暮らし」にフォーカスして表現している点でした。

 

http://portal.nifty.com/2017/07/28/b/img/pc/017.jpg

 

このランキングを見て、ぼくは感動した。誇張ではなく、結果が表れた瞬間、鳥肌が立った。1位が「街」だって!

なぜ感動したのか。よく考えてみて欲しい。マンションポエムとは、マンションを売るためのコピーだ。つまり、商品はマンションだ。

なのに、もっぱら「街」のことが描写されているのだ。建築という商品そのものではなく、それが建つ場所について言葉と表現を費やされている。

2位以降をずっと見ていっても、建築物を表す語がほとんど出てこない。この単純な集計だけで、すでにマンションポエムの真髄というか奇妙さというかおもしろさがわかる。マンションポエム、それは土地の詩なのだ。

 

言われてみれば確かに、な話ですが、大量データからの分析結果からだと説得力があります。

大家目線でみた、この記事の学びポイント。

 

大家目線で考えるとこのTIPS、超使える気がします。

自分で物件案内チラシを作る時、ついつい自分の物件の設備スペックを前面に押し出して書いちゃいがちですが(例:ゆとりのウォークインクローゼット付き!とか。)、コミュニケーションのプロ達が勝負かけてるのはそこじゃなかった。

 

どんな場所でどんな暮らしができるのか、それが住まいを探す人たちの関心ごとであり、そこに寄り添うコミュニケーションでないといけない、ということなんですね。だから自分の物件を訴求する時も、スペックを紹介するんじゃなくて、この物件を通じて手に入れることができる新しい生活を想起させるような紹介であるべき。

 

 

マンションポエム大好きな自分としても、そのノリで自己物件の説明資料の最初に「鎌倉の街と自然をアクティブに楽しむ人へ」と書いていたんですが、、、マンションポエムの真髄を無意識に把握できてたようでよかったです笑。

 

実際の感覚の500%くらいの壮大さで華麗に歌い上げるマンションポエムとはまた違いますが、R不動産RーSTOREなどのデザイン賃貸物件サイトでの物件紹介も、物件スペックのストレート紹介は控えめで、その物件の周辺環境や得られるであろう毎日の暮らしを割とエッセイ的に表現していると言えます。

 

大きく暮らし方から入り、その暮らし方を実現させるためのスペック詳細を語る、そんなトップダウン型でコミュニケーションが話法としては正しい気がします。

 

人々は物件を選んでいるんじゃなくて、新しい暮らしを手に入れたがっている。そこから入ると。なかなか論理的には判断しかねるような大きい買い物を、感覚的な背中押しで判断させる。改めて、不動産は物件を売るんじゃなくて、夢を売る商売だなと思いました。

 

マンションポエム自動生成機が作れないか?

最後にふと思ったのですが、マンションポエムをクリエイトするのは常人には色々な意味で難しい(途中で気恥ずかしくなってしまう)ので、筆者にはぜひ、このデータを元に、物件情報と住所を入れると自動的にマンションポエムが生成されるサービスを作っていただけないかと願っております。リリースされたら絶対使います。

 

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賃貸住宅フェアで気になったセミナー② 不動産特化型クラウドファンディング(ロードスターキャピタル)

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いわゆる不動産に特化したクラウドファンディングが最近流行ってきていて、見かける機会が増えてきたこともあり少し概況理解したいと思い、オーナーズブックという不動産特化型クラウドファンディングを運営しているロードスターキャピタルのセミナーをのぞいてみました。

途中から参加だったので、市場全体のトレンドなどは聞きそびれたのですが、彼らのビジネススキームや成長展望についてはだいたい理解することができました。

ロードスターキャピタルの運営する「オーナーズブック」とは

下記URLをみてもらうのが一番早いのですが、1万円から始められる不動産投資として、だいたい1〜2年で5%程度の利回りでの出資を募っており、忙しい会社員を中心にここ数ヶ月で会員数を順調に増やしているようです。(現時点で会員数は6000人を超えているようです。)売買や運営の煩わしい手間を考えると、悪くない利回りだと思います。 

 

www.ownersbook.jp

 

直近では、開始30分で予定募集金額を達成してしまうくらいの人気だそうで、そこに衝撃を受けました。活況なんですね。リピーターも結構いるようです。

 

投資先として選ぶ場合はREITに近いと思うのですが、REITよりも少額で始められること、投資先(物件)を選んでお金を入れられること、などがメリットでしょうか。逆に途中で売却することができない、信用取引などを使ってレバレッジを効かすことができないのはデメリットですかね。

 

「メザニンローン」というスキームを初めて知る。

あまり個人で投資する場合には馴染みが薄い手法ですが(自分もよく理解していませんでした)、彼らのスキームは「メザニンローン」の活用にあるとのことで、下記を読むとよくわかります。第2抵当権で追加調達する劣後ローンのことですね。

 

メザニンローンとは | ソーシャルレンディング・クラウドファンディングで不動産投資 OwnersBook

不動産融資(ローン)の形態の1つであるメザニンローンについて説明します。

たとえば、10億円のオフィスビルの購入を検討していた人がいたとします。その人が手元に用意できる現金は2億円だったとします。通常の銀行融資(シニアローン)を依頼したところ、6億円を調達できることが分かりました。しかし、自己資金(エクイティ)とシニアローンだけですと、不動産の購入を諦める必要があります。

不動産投資マーケットには、このような不動産購入希望者のために、自己資金(エクイティ)とシニアローンで足りない部分(今回の例でいいますと2億円)を対象とする融資を手がけるお金の貸し手がいます。その際の融資のことを、一般的に「メザニンローン」と言います。「メザニン」は、直訳すると「中2階」という意味になりローン回収のリスクを低いものから高いものまで階層化すると、メザニンローンは中ほどに位置するところからこのように呼ばれます。
メザニンローンを受けることで、購入検討者の資金負担が軽減され、シニアローンがより円滑に調達されやすくなるというわけです。

 

 

シニアローンよりも高利子にはなりますが、調達側にとっては一つのプロジェクトに資金を拘束されずにすみ資金効率が良くなるので、ミドルリスクミドルリターン型のファイナンス手法として法人向けには時々使われているようです。

 

このメザニンローンをクラウドファンディングする、というのが彼らの提供しているスキームだそうです。

 

※こちらの記事にもう少し専門的な内容がありました。

メザニンローンのポイント/不動産ファンド事例 - ファイナンシャルスター

 

個人投資家の調達手法としてクラウドファンディングが使えるのか。

残念ながらこちらを見る限りは、現時点では事業者向け(多分不動産会社の開発時の資金需要を想定している)サービスの様です。

事業資金向け不動産担保ローン | ロードスターファンディング株式会社

個人投資家ではできないと明記されている訳ではないのですが、どうなんでしょう。。

 

例えば、この案件などを見ると、個人投資でも良くみるくらいの規模感ですね。
(ただし案件では法人の資金需要とあります)

www.ownersbook.jp

 

質問する時間がなかったので詳細は聞けなかったのですが、ホームページを見る限り、今は法人向けに絞っているようです。もしかしたら資産管理法人などであれば活用可能なのかもしれません。

 

 ただ、将来的に個人投資家でもこのような形をうまく取り入れることができてくることは十分に考えられます。

 

将来的には、銀行借り入れではカバーできなかった分を自己資金+クラウドファンディングで補うことができる様なことができたり、ローン返済で余裕の出てきた担保価値をうまく活用して資金調達を行うことで、回転率の良い投資ができたりする様になってくるのでしょうか。

 

現状、銀行融資はかなり積極姿勢が続いてますので、特に個人オーナー側でこの様なソーシャルレンディングを使う理由は特段ないとは思いますが、融資が冬の時代になることも将来的には十分に考えられ、その様な時には有効な調達手法になっているかもしれません。(ノンバンクから担保融資で調達するよりはましな金利だとは思うので)

 

いずれにしろ、資金提供側はどんどん増えている状況なので、今後にも注目していきたいと思います。

 

 

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賃貸住宅フェアで気になったセミナー① データで分かった賃貸業界の知られざる現実

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印象に残ったセミナーの内容を雑記がてら少し紹介していきます。 

①データで分かった賃貸業界の知られざる現実(リクルート住まい研究所:宗所長)

各種データ分析から、空室率の実態や、新築着工数及び人口動態変化などの変化が不動産業界へ与えるインパクトについて、それまでの通説をひっくり返すような発見を次々と紹介されていて、とても勉強になりました。

 

例えば下記に上げるように、空室率でよく引用される住宅土地統計調査ですが、かなり高い数値がでる傾向があるそうです。空室の判定は本来とても難しいもので、調査員の人達も物件の外観から目見当で判断しているようでどうしても高めになってしまうそうです。

例えば豊島区の場合だと、自治体の調査では1.6%、住調だと12.9%とだいぶ乖離がありますね。他区も軒並み数字に違いが出ています。 

 

住宅土地統計調査は空室率を調べることに特化した調査ではなく、割引いてみるべきで、例えば国勢調査の結果などと合わせてみると全国平均の空室率は10%程度ではないかと話していました。SUUMOのデータで推計すると、住宅土地調査では都内は15.7%だったのがSUUMOのデータでは7%程度に留まっていたそうです。

期間空室率で考えると、全体の2%程度は、退去後修繕などで稼働できない期間として差っ引いてみるべきで、都内で7%というのはかなり活況な数字と言えそうです。

また、部屋面積や築年数の違いによっても空室率には大きな違いが出ていることを、地図上にプロットしながら分かりやすく説明されていました。都内のファミリー物件であれば、当分は空室率に悩まされることはなさそうです。

 

先日、自分も空室率についての記事を書きましたが、

paparere.hatenablog.com

 衝撃的な数字だったので、この先アパート経営を続けるか悩むなーと思ってたのですが、やはり数字というのは鵜呑みにせず、色々な角度からその正確さを常に検証していく必要がありますね。ざっくり、実際のところは住調の数字の半分程度という感覚なのかなと思いましたので、2033年の賃貸住宅の空室率は、47%〜23%程度なのかなと捉えています。それでも地域によっては市場崩壊しているところも少なくないと思いますけど。

 

ちなみに2日目に、「賃貸住宅 空室率の実態」というタイトルで(空室率調査のレポートで有名な)タスさんもセミナーをされていたようなので、そちらの内容も気になるところです。誰かレポートしてくれないかな。

 

他にも、民泊施設が周辺住民からどの程度忌避されているのかを、葬儀場やラブホテルなど他施設と比べたアンケート調査を用いて説明されていたり、賃貸住宅の新築着工数がバブル期超えたと言われているが、その半分は実際は既存物件の建て直しなのでそこまで深刻ではない、などと喝破されていたり、これから増加していく単身世帯の中心は高齢者になるので賃貸市場でも単身者=若手独身ではなく40代以降が中心になっていくだろうという話など、目鱗なお話を次々とされていました。

 

どうしても日常の不動産経営は自分の物件について考えるミクロな視点になりがちですが、10年20年先を見据えてロングスパンでどう経営の舵取りをしていくのか、大局観を養い磨き続けるのも重要ですね。
 

 

空室対策はまずネットポータルサイトの掲載確認から!
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賃貸住宅フェアに行ってきました。

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www.zenchin.com

 

賃貸住宅フェアに数年ぶりに行ってきました。

 

目的としては、不動産業界の最新動向把握、特に不動産オーナーや仲介/管理会社が今どんなことに困っていたり関心があるのかを知るためにだったんですが、色々とアップデートできて楽しかったです。

 

IOTやビックデータ、AIなどを武器にした不動産テックな会社もたくさん出展していましたし、クラウドファンディングのような新しい投資手法(および資金調達手法)についてや、法改正を睨んだ民泊やIT重説のような新しいビジネスへの最新動向が色々な場所で話されていました。またそれ以外にも、マクロ経済や人口動態の変化から未来の賃貸市況を考察しているセミナーがあったり、倉庫・工場やキャンピングカーなどニッチジャンルへの投資の紹介があったり、リノベーションもコストをより抑え簡単に導入できるようなコモディティ化が進んだソリューション提供が各社からなされていたり、色々と目を見張るものがありました。

 

自分が普段チェックできていない分野の最新トレンドまで全方位で抑えられるのは、こういうイベントの良いところですね。

 

所感ですが、不動産投資はかなりプレイヤーが増えて垣根が低まってきた=初心者や経験の浅い方が多くなったと思っていた反面、セミナー内容はより細分化、専門化、高度化している印象を受けました。

 

誰かがおっしゃっていたのですが、もうこの時代、大家が全方位で情報キャッチアップしていき、独力で運営していくことはかなり難しくなっている。高度化した専門家達をうまくパートナーとして巻き込んでいき、その専門性を力として借りることが大事だし、大家さんは結局のところ事業経営者としてのレベルとセンスを磨いていくしかないと。

 

また、誰かにとっては正解だったノウハウをそのまま部分部分でパクっていってもしょうがない(うまくいかない)ことが多くなってきたように感じていたのですが、どちらかというとセミナーもTIPS的なものより、不動産業界がどう変化していくのか、その中でひとりひとりがどうスタンスを確立させ、ブレずにそれらと向かい合うべきか、というようなメッセージが多く投げかけられていたように感じます。

 

変化は激しく厳しいですが、大変に面白みのある時代だと思います。

 

このようなイベントを毎年各地で開催して頂ける全国賃貸新聞社さんにはほんと感謝ですね。

今日は疲れたので、また後日気になったセミナー内容やブース企業を紹介できればと思います。

 

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2033年の住宅全体の空家率30.4%→貸家に絞って推計したら脅威の47%だった話

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先月、野村総合研究所が18~33年の空き家数・空き家率の予測を発表していました。

https://www.nri.com/jp/event/mediaforum/2017/pdf/forum254.pdf

 

既にご覧になったかたも多いと思いますが、現在ある空室800万戸が、このままいくと2033年には2,160万戸を超え、空き家率は30.4%まで達する、という中々恐ろしい予想になっています。

 

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賃貸用および売却用の住宅は、460万戸⇒12165万戸へ3倍に

ここまでは色々な記事でも飛び交っていた数字なのでご存知の方も多いと思うのですが、レポートではもう少しブレイクしていて、住宅種別の空家数予測も行っています。

こちらを見ると、「賃借用及び売却用の住宅」が2013年の460万戸から2033年には1265万戸へと、20年間でほぼ3倍にも膨れ上がっていることがわかります。むー。

f:id:paparere:20170724215336p:plain

 

ふと、2033年の賃貸住宅の空家”率”を知りたくなった。

そして私はふと、全体で30.4%という空家率は、借家に限るとどれくらいの空室率になるのかと疑問に思いました。

 

ただこのレポート内には、住宅種別の空家率というのは記載されていませんでした。(正確にいうと、総住宅数7126万戸のうち、借家の割合がどれくらいなのかが記載されていなかった。)

 

そこで独自に推計して見ようと思い、出典にある総務省の「住宅・土地統計調査」を調べてみたところ、2013年時点での総住宅数6063万戸の持ち家・借家比率は記載されていなかったのですが、住宅の所有関係別という項目があり、持ち家比率は61.9%で3224万戸、借家の割合が35.4%で1845万戸と記載されていました。

 (詳細はhttp://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2013/pdf/giy02.pdf

 

持ち家と借家の数を足すと全戸数は5208万戸、そしてその年の空家数が820万戸なので、全て足すとざっくり6030万戸になります。少し乖離があるのですが概ねあっていそうです。

 

2013年時点の賃貸住宅の空室率は20%、では2033年は…

それらのことから、2013年時点での賃貸住宅に絞った空家率を考えると、分母は1845万戸+460万戸、分子は460万戸となり空室率は約20%という数字がでてきました。

 

それでは本題の2033年時点でどうなのか、考えてみます。

 

全体の居住住宅数における借家率が変わらず35.4%程度とします。すると総住宅数7126万戸から空家総数2166万戸を引いた4960万戸が居住住宅数となり、その中の35.4%は1401万戸となります。

つまり、空室率の分母は1401万戸+1265万戸、分子は1265万戸となり、2033年の賃貸住宅の空室率は47%という数字が導き出されます。。

 

2013年に19.9%⇒2033年に47%…。
倍以上になってますね。 これは結構やばくないですかね。。(汗)

 

あと15年後に、アパマン半数空室時代が到来する??

これが正確な数字なのかはちょっと保証しかねるのですが、でも世帯数が減少していく中で、賃貸用住宅の空家が今の3倍近く積み上がるとなると、全国で見てアパマンのほぼ半分が空室状態になってしまう、そのくらいのインパクトが数字上確認できました。

 

エリア別にだいぶ差がでてこようかとは思いますが、郊外を中心にもはや賃貸経営が成り立たない地域が相当数でてくることになりそうです。

 

空室30%を越えたエリアでの賃貸経営の体験談

自分は千葉県の茂原市という郊外の中核都市にアパート3棟ほど持って10年ほど運営していきましたが、そこのエリアは空室率が10年前くらいから30%を越えていたと思います。めちゃ客付けに苦労しました。(詳しい話はこちら

 

地域最安値で勝負していくのですが、築古の競合物件も次々と値段を下げてきて差別化を図れなくなり、20平米の物件なら築20年過ぎれば3万円以下、35平米程度の2DKの物件でも3.5万円くらいにしないと見向きもされなくなっていきました。家電付やペット可などにしたり、ADを増やしたり次々と手を繰り出すのですが限界があります。退去後の空室期間もだんだんと長期化し3,4ヶ月決まらないのが当たり前の状態になっていきます。

 

それでも、利回りをかなり高い状態で買っていたのでなんとかなったのですが、将来的なことを考えると長期的な希望は持てないと考え、ここ2年ですべて売却しました。そういう意味では、今の相場高騰期は地方物件を持つ大家さんたちにとっての最後の出口になる可能性もあります。

 

このような状態が将来的に全国に広がり、慢性的に空室が深刻化していく、、、というのは、ここ数年でフルローンオーバーローンを理由に高値掴みしてしまった大家さんたちにはまったく耐えられない事象となるでしょう。

 

悲観的な未来を避けるためのシナリオは??

野村総研のレポートでも、このままの悲観的なシナリオとさせないためのいくつかの打ち手を提案しています。

この中でもっとも手っ取り早く効果がありそうなのは、外でもよく取り入れられている「新築の制限」だと思います。ここは国や行政が都市計画にのっとってぜひ積極的に介入していってほしいところ。(もし新築の制限が導入されるようになれば、不動産売買価格もかなり売り手有利に高騰していくと思いますし。)

f:id:paparere:20170724232304p:plain

 

今日は悲観的な話になりましたが、不動産はマクロに見ても色々なシナリオがありえます。もしハイパーインフレが起これば不動産保有している人が大勝ちになります。

どのような市況変化にも負けず、持ち続けても売却しても利が取れるよう、出口への感度は常に高めておくことをお勧めします。

 

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