パパとRE-tech起業と不動産運営と

25歳から10年以上大家してます。今まで6棟購入⇒4棟売却済。郊外築古APから都内新築へシフトしてます。1年前から専業大家に転身し、現在は大手賃貸ポータルサイトの空室募集状況を簡単に分析できる、大家さんのためのサービス「チェックル」https://checkru.jp/ を運営中。サービス開発と不動産運営の合間に感じたことを世界の片隅からつぶやきます。

新築時より家賃を5000円高くしたにもかかわらず、退去当日に入居を決められた話

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6月の末、退去が出たのでその時のお話です。 

自分の保有物件(鎌倉)のご紹介

少し前に、鎌倉で土地を購入し新築アパートを建てました。

鎌倉は元々好きな場所で、こんな場所に建てられたらいいな~とずっと探していました。調べていくうちに、鎌倉は都内並に家賃が高く、一方で賃貸住宅の供給がとても少ない希少なエリアだということが分かりました。これは良いと思い、さらに探し続けてやっと頃合いの土地を見つけました。駅から徒歩圏で海にも近く、場所的には申し分ない立地です。設計士さんと相談しながらボリュームプランを作り、利回り9%は取れそうなものができそうだったので、金融機関にいくつかあたり融資もつけられたのでGOしました。

鎌倉から都内に通うようなこだわり派の高所得者向けに、35平米程度+ロフトの部屋が6戸で広さにゆとりがある居室とし、天井高も高くとりました。また、無垢材を床や壁面に活用した贅沢な仕様にしました。

真夏の8月竣工だったのと、当初より強気の家賃設定をしたため、満室まで3ヶ月ぐらいかかりましたが利回りはさらにあがり、ジャスト10%にすることができました。

退去のお知らせが…

初めての自主管理でしたが、特にトラブルもなく新築はやはり楽だな~と思いながら過ごしていたら、一部屋が6月退去というお知らせが来ました。正直、新築プレミアムを意識した強気の家賃設定でしたので、新築を過ぎたら家賃を下げて募集しないといけないかもしれず、これはやばい!と一念発起しました。

色々と工夫して募集をかけた結果、タイトルのとおり5000円UPに成功し、さらに退去当日に入居決定となったので、どう募集したかについてお伝えしたいと思います。

(更新:その後もいくつか退去がでましたが、全部屋とも退去当日までに5000円UPで入居付けができました。「あの部屋はすぐ埋まる!」というイメージを仲介会社さん達にも持ててもらえたのが大きいかもです)

 

募集に際して行ったこと

①家賃設定をむしろ上げてみた

といってもそんなにトリッキーなことはしていません。

まず家賃についてはむやみに下げたくなかったのと、6月末入居というのは割と湘南エリアにとってはハイシーズン(やはり夏に湘南エリアは一番楽しめますよね。)だろうと判断し、後で価格交渉が入ったりした時のバッファという意味でも、前回よりも実験的に家賃を上げて募集することにしました。36平米で11万円を越えるくらいなので、普通に考えたら高めだとは思ったのですが、デザイン物件でロフトがかなり広く体感面積としては50平米近くあること、鎌倉駅まで徒歩圏でいて海にも近い、ということで立地がよいこと、競合物件が少なく相場価格帯の幅がわりと広いことを考慮し、値段設定は前回より5000円高くしました。

②退去前の申し込みに「フリーレント」をつけた

退去が6月末だったのですが、空室が長引かないように「6月中に事前申し込みをしてくれたら7月分はフリーレント」という特典をつけることにしました。もちろん退去後に内覧してもらい、気に入らなかったら事前申し込みは取り下げることができるという条件です。

このやり方だと気に入った方は「後で取り下げられるならまずは申し込んでおこう」という気持ちになりやすいですし、複数申し込みを事前に集めて競ることになれば、人の気持ちとしては引き下がりづらくなり、判断も早くしてくれるだろうという読みがあったからです。

更新:さらにあとで気づいたのですが、フリーレントをつけなくても結局のところ、入居時期で交渉入ることは多々あります。6月末退去で申し込みがすぐ入っても、なんだかんだ「入居は7月中旬からでもいいですか?」となることが多いです。であれば実質その差は2週間ですし、気持ちよくフリーレントつけてあげた方が入居者側もお得な気分で入ってくれるのでメリットがお互いにあります。

③デザイン特化型の賃貸ポータルサイトに掲載依頼を出した

また、業者さんへの声掛けを積極的に行いました。

前回、新築時も周辺の地元の業者さんには5,6社ほど一通り声をかけさせてもらったのですが、今回はそれに加えてR-STOREさんや稲村ガ崎R不動産さん、GOODROOMさんにも掲載依頼をしてみることにしました。

数多くの業者さんに募集依頼をお願いしても、広告料は成約した業者さんにのみお支払いすればよいですし、まずは集客の「面」をできる限り広げて募集することが大事ですね。

④プロの建築写真家の画像を提供した

自分は、Googleスプレッドシート(WEBで見れるプレゼンテーション資料です)に、物件詳細や間取りや募集条件をまとめ、建築写真家に撮影してもらった物件画像をGoogleドライブにあげて、すべての素材を業者さんに公開して自由に使ってもらっています。今回はまだ退去前で現状を撮影できないため、特に画像の支給は重要になりますし、こちら側でプロが撮影した画像を使ってもらえるのは募集上、非常に大切です。
(むしろ、退去後に仲介会社側で撮影した適当な写真を使ってもらうより、こちらでクオリティコントロールできる写真を使ってもらった方が反響的にも良いです)

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…工夫した点は、上記のようなことくらいでしょうか。

反響は想像以上だった。

メール経由で新規業者さんとやり取りをし、そこから物件取材や募集文面の編集などにだいたい2週間ぐらいかかってしまったのですが、そこからの効果は絶大でした。1週間のうちに反響が5~6件程度あり、退去前に申し込みもいただくことができました。

正直、何で新築時にこれらの業者さん達への依頼を思いつかなかったのか非常に後悔するほどでした。先行して、前回同様に周辺の業者さんにもお願いしていたのですが、そちらは通常通りというか、そこまでの反響はなかったです。自分の物件の響く層をキチンと把握し、その層に届く媒体を選択することの重要性を痛感しました。

とはいえ、最終的にはタッチの差で、新築時からお付き合いしていた地元の有力な会社様から即申込みが入り、内覧一番乗りで即答で申込いただけたので、やはり業者様への募集依頼は広く平等に行うべきだなとも思いました。

デザイン特化型の賃貸ポータルサイトの特徴

今回、新たにお声がけさせて頂いた業者様は、自社メディアの運営に持ち味があり、どのサイトも取り扱い物件を素敵な文面で紹介してくれます。なので、おしゃれな物件が好きなファン達が頻度高くサイトを訪れてきます。これらの人たちはすぐには引っ越す予定はないけれども、良い物件があったら検討するいう人たちも多くいるようなのですが、正直、今回ここまで反響をもらえることは想定していなかったので、今後の客付けに対しても大きな自信を得ることができました。

 

リノベーション物件やデザイン物件をお持ちの方は、積極的にこれらのサイトにも掲載依頼を行うべきだと思います。

好立地×新築×デザインの優位性を改めて痛感。

そもそも私は、今でこそ立地にこだわった新築物件に集中していますが、賃貸経営をはじめた初期は、郊外の空室だらけの築古高利回り物件をリフォームして運営していくことを10年程度続けていました。

 

その時代は、おしゃれにリフォームしようが、設備を充実させようが、広告料を2-3ヶ月だそうが、やはり3~4ヶ月は空室期間が空いてしまうのは当たり前、という状態でしたので、そのときを思うとまったく異世界の話にようにしか思えないです。

改めて、好立地で、設計から参加でき競争力を高められる新築アパートは、かなり手堅い不動産投資の手法だなと認識した次第です。

 

 

ブログの合間にサービス開発をしています。
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