賃貸住宅フェアで気になったセミナー② 不動産特化型クラウドファンディング(ロードスターキャピタル)
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いわゆる不動産に特化したクラウドファンディングが最近流行ってきていて、見かける機会が増えてきたこともあり少し概況理解したいと思い、オーナーズブックという不動産特化型クラウドファンディングを運営しているロードスターキャピタルのセミナーをのぞいてみました。
途中から参加だったので、市場全体のトレンドなどは聞きそびれたのですが、彼らのビジネススキームや成長展望についてはだいたい理解することができました。
ロードスターキャピタルの運営する「オーナーズブック」とは
下記URLをみてもらうのが一番早いのですが、1万円から始められる不動産投資として、だいたい1〜2年で5%程度の利回りでの出資を募っており、忙しい会社員を中心にここ数ヶ月で会員数を順調に増やしているようです。(現時点で会員数は6000人を超えているようです。)売買や運営の煩わしい手間を考えると、悪くない利回りだと思います。
直近では、開始30分で予定募集金額を達成してしまうくらいの人気だそうで、そこに衝撃を受けました。活況なんですね。リピーターも結構いるようです。
投資先として選ぶ場合はREITに近いと思うのですが、REITよりも少額で始められること、投資先(物件)を選んでお金を入れられること、などがメリットでしょうか。逆に途中で売却することができない、信用取引などを使ってレバレッジを効かすことができないのはデメリットですかね。
「メザニンローン」というスキームを初めて知る。
あまり個人で投資する場合には馴染みが薄い手法ですが(自分もよく理解していませんでした)、彼らのスキームは「メザニンローン」の活用にあるとのことで、下記を読むとよくわかります。第2抵当権で追加調達する劣後ローンのことですね。
メザニンローンとは | ソーシャルレンディング・クラウドファンディングで不動産投資 OwnersBook
不動産融資(ローン)の形態の1つであるメザニンローンについて説明します。
たとえば、10億円のオフィスビルの購入を検討していた人がいたとします。その人が手元に用意できる現金は2億円だったとします。通常の銀行融資(シニアローン)を依頼したところ、6億円を調達できることが分かりました。しかし、自己資金(エクイティ)とシニアローンだけですと、不動産の購入を諦める必要があります。
不動産投資マーケットには、このような不動産購入希望者のために、自己資金(エクイティ)とシニアローンで足りない部分(今回の例でいいますと2億円)を対象とする融資を手がけるお金の貸し手がいます。その際の融資のことを、一般的に「メザニンローン」と言います。「メザニン」は、直訳すると「中2階」という意味になりローン回収のリスクを低いものから高いものまで階層化すると、メザニンローンは中ほどに位置するところからこのように呼ばれます。
メザニンローンを受けることで、購入検討者の資金負担が軽減され、シニアローンがより円滑に調達されやすくなるというわけです。
シニアローンよりも高利子にはなりますが、調達側にとっては一つのプロジェクトに資金を拘束されずにすみ資金効率が良くなるので、ミドルリスクミドルリターン型のファイナンス手法として法人向けには時々使われているようです。
このメザニンローンをクラウドファンディングする、というのが彼らの提供しているスキームだそうです。
※こちらの記事にもう少し専門的な内容がありました。
メザニンローンのポイント/不動産ファンド事例 - ファイナンシャルスター
個人投資家の調達手法としてクラウドファンディングが使えるのか。
残念ながらこちらを見る限りは、現時点では事業者向け(多分不動産会社の開発時の資金需要を想定している)サービスの様です。
事業資金向け不動産担保ローン | ロードスターファンディング株式会社
個人投資家ではできないと明記されている訳ではないのですが、どうなんでしょう。。
例えば、この案件などを見ると、個人投資でも良くみるくらいの規模感ですね。
(ただし案件では法人の資金需要とあります)
質問する時間がなかったので詳細は聞けなかったのですが、ホームページを見る限り、今は法人向けに絞っているようです。もしかしたら資産管理法人などであれば活用可能なのかもしれません。
ただ、将来的に個人投資家でもこのような形をうまく取り入れることができてくることは十分に考えられます。
将来的には、銀行借り入れではカバーできなかった分を自己資金+クラウドファンディングで補うことができる様なことができたり、ローン返済で余裕の出てきた担保価値をうまく活用して資金調達を行うことで、回転率の良い投資ができたりする様になってくるのでしょうか。
現状、銀行融資はかなり積極姿勢が続いてますので、特に個人オーナー側でこの様なソーシャルレンディングを使う理由は特段ないとは思いますが、融資が冬の時代になることも将来的には十分に考えられ、その様な時には有効な調達手法になっているかもしれません。(ノンバンクから担保融資で調達するよりはましな金利だとは思うので)
いずれにしろ、資金提供側はどんどん増えている状況なので、今後にも注目していきたいと思います。
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