マンションポエムのビックデータ分析から学ぶコミュニケーション術
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週末なので軽ネタを。
マンションポエムをネタにした記事は好きで良く読みますが、集大成とも言える記事が出ましたね。
桁外れの感性をフル稼働させて作られたポエムの数々を、統計解析で理論的に分析していくのですが、その対象物件、実に1148物件!出現語句は10万7千943!ビックデータ!!これを趣味の範疇で分析した筆者に頭が下がります。
詳細な分析結果は記事中に譲りますが、筆者最大の発見を一言で言うなら、マンションポエムの真髄は、マンションポエムにも関わらず「物件」の内容についてはほとんど語らず、「街」と「暮らし」にフォーカスして表現している点でした。
このランキングを見て、ぼくは感動した。誇張ではなく、結果が表れた瞬間、鳥肌が立った。1位が「街」だって!
なぜ感動したのか。よく考えてみて欲しい。マンションポエムとは、マンションを売るためのコピーだ。つまり、商品はマンションだ。
なのに、もっぱら「街」のことが描写されているのだ。建築という商品そのものではなく、それが建つ場所について言葉と表現を費やされている。
2位以降をずっと見ていっても、建築物を表す語がほとんど出てこない。この単純な集計だけで、すでにマンションポエムの真髄というか奇妙さというかおもしろさがわかる。マンションポエム、それは土地の詩なのだ。
言われてみれば確かに、な話ですが、大量データからの分析結果からだと説得力があります。
大家目線でみた、この記事の学びポイント。
大家目線で考えるとこのTIPS、超使える気がします。
自分で物件案内チラシを作る時、ついつい自分の物件の設備スペックを前面に押し出して書いちゃいがちですが(例:ゆとりのウォークインクローゼット付き!とか。)、コミュニケーションのプロ達が勝負かけてるのはそこじゃなかった。
どんな場所でどんな暮らしができるのか、それが住まいを探す人たちの関心ごとであり、そこに寄り添うコミュニケーションでないといけない、ということなんですね。だから自分の物件を訴求する時も、スペックを紹介するんじゃなくて、この物件を通じて手に入れることができる新しい生活を想起させるような紹介であるべき。
マンションポエム大好きな自分としても、そのノリで自己物件の説明資料の最初に「鎌倉の街と自然をアクティブに楽しむ人へ」と書いていたんですが、、、マンションポエムの真髄を無意識に把握できてたようでよかったです笑。
実際の感覚の500%くらいの壮大さで華麗に歌い上げるマンションポエムとはまた違いますが、R不動産やRーSTOREなどのデザイン賃貸物件サイトでの物件紹介も、物件スペックのストレート紹介は控えめで、その物件の周辺環境や得られるであろう毎日の暮らしを割とエッセイ的に表現していると言えます。
大きく暮らし方から入り、その暮らし方を実現させるためのスペック詳細を語る、そんなトップダウン型でコミュニケーションが話法としては正しい気がします。
人々は物件を選んでいるんじゃなくて、新しい暮らしを手に入れたがっている。そこから入ると。なかなか論理的には判断しかねるような大きい買い物を、感覚的な背中押しで判断させる。改めて、不動産は物件を売るんじゃなくて、夢を売る商売だなと思いました。
マンションポエム自動生成機が作れないか?
最後にふと思ったのですが、マンションポエムをクリエイトするのは常人には色々な意味で難しい(途中で気恥ずかしくなってしまう)ので、筆者にはぜひ、このデータを元に、物件情報と住所を入れると自動的にマンションポエムが生成されるサービスを作っていただけないかと願っております。リリースされたら絶対使います。
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