パパとRE-tech起業と不動産運営と

25歳から10年以上大家してます。今まで6棟購入⇒4棟売却済。郊外築古APから都内新築へシフトしてます。1年前から専業大家に転身し、現在は大手賃貸ポータルサイトの空室募集状況を簡単に分析できる、大家さんのためのサービス「チェックル」https://checkru.jp/ を運営中。サービス開発と不動産運営の合間に感じたことを世界の片隅からつぶやきます。

近い将来、地方郊外で8~10%程度のアパマンをフルローンで買った人達が続々退場するんじゃないかと確信してる話

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1週間前くらいからちょっとバズってたこの記事。

gendai.ismedia.jp

なんというか不動産賃貸を営んでいると、なんどもなんどもこの手の

警告記事が出てきてうんざりするほどの既視感なんですが、

今日び、この手の破産パターンに気づかず大○建託とかの営業にいいように

食い物にされる人達ってまだ存在するんでしょうか。

 

いやまあもちろんいるとは思うんですが、

インターネットで大家ブログとか楽待新聞とか情報収集を

人並みにしているような人達が引っかかる感じはもう全然しないんですよね。

 

みんな知ってるよ、っていうすでに過去完了形のトラップ事例になってて、

この手の記事はもはや警告の意味が薄れてると思うんですよね。

こういうの見てやっぱ不動産投資こえーなーって思う人は

情報収集が足りないという意味でやらない方がいいと思うし。

新築マンションの区分を5%くらいで買うのも同じだと思います。

 

新しい形の破産パターン 

で、近い将来、これに変わる新しい形の

「私はこれで破産しました。」

の代表事例になりそうだなと思っているものがタイトルにある通り、

平成築くらいの高積算RCマンションを利回り8~10%程度で

フルローンで複数棟全力買いして急速にポジションを拡大させてしまっている

一部の投資家さん達の末路なんじゃないかなと睨んでます。

ここ数年、フルローンがつくってもんだから、心無い業者さん達の煽りに

のって結構買いまくっている人多かったですもんね。

しかもスルガとかで4.5%とかで買っちゃたりして。

 

こういう人達が、気がついたら5年後とかに

「あれ、部屋がいくら頑張っても埋まらない??」

「あれ、修繕費用ってこんなにかかるの?現金がもうないぞ・・・?」

「あれ、融資つかないから誰も自分の買値では買ってくれない・・?」

みたいになっていき、壮絶なババ抜き合戦を繰り広げ、最終的に一部の人がババを抱えながら沈んでいく、、というのがうっすら見えちゃってる気がします。

(新築区分ならまだ損切りできる額でも、複数棟だと損切り許容できないですね。。)

この新しい破産パターンが不動産投資を警鐘する記事の題材になって、

「やっぱり不動産投資ってこわいねー、フルローンってこわいねー。」

って将来のSNS界隈を賑やかすのはではないのかなと。

まあその時にはそんな買い方している人もいなくなっていて、

新しい形の退場パターンが水面下で仕込まれはじめているんでしょうね。

 

なんでそんな風に確信してるのか?

いや、さすがに退場とかにはならんのでは?悲観的すぎでしょと

感じている人も多いと思います。

 

でもなんで自分がそう確信してるかというと、

自分自身が一度、プチそういう目に逢いかけたからです。

 

10年前も結構同じようなイケイケムード全盛だった

今から10年くらい前、まだ何もしらなかった20代に

平成築の関東圏地方RCを収益還元で評価でるからと

利回り11%くらいでフルローン1億で買いました。

それが自分にとっての初めての一棟でした。

 

当時グロスで11%で平成元年築で東京から1時間県内の物件は

今と同じくらい足が早い物件で希少性もあった。

だから争奪戦を制した時はすっかり有頂天でした。

 

ところが、そのあと、想定を超える苦労の連続でした。

 

まず直後にリーマンショックがきて、工場団地的な需要に支えられていた

当該物件から、次々と企業が撤退していきました。

結果、数ヶ月の間に全部屋の1/4が退去しました。

地方だから一度空室出ちゃうと客付けに2~3ヶ月は見ないといけなかったり、

あせって属性低い人いれて滞納問題でめちゃ苦労しました。

(ついでに最終的には夜逃げされました。)

 

大規模修繕もしなくちゃいけないタイミングだったから

抑えめにしつつも4〜500万くらいは流れていったし、

エレベーター有りだったから、万が一壊れたら取り替えに1000万くらい見ないと

いけないかも、、、とビクビクしてました。

 

もろに景気後退に入ってしまった感があり、

融資がしまってきた時は、ああ15%くらいじゃないと売れないかも、、、

(当然残債以下の金額)と青ざめる日々。

 

そうした逆境が自分の大家力を鍛えてくれた面もあり、

また6年ほど持ったところでアベノミクス到来でしっかり買値以上で売れたので

今となってはああいう経験ができたことに感謝もしているのですが、

当時はマジでババを引いてしまった感に落ち込みました。

 

買った時の(頭がお花畑の時の)試算は本当に当てにならない

これが怖いことに、当時の自分的にはちゃんと収支計画は

硬くみてたつもりだったんですよね。

実際、金利SMBCから1年後には千葉銀に2%ジャストくらいで乗り換えているし、

しっかり地場の客付会社さん達と関係築き上げて集客は優先的にしてもらえ、

年間稼働率も平均してなんだかんだ95%以上はありました。

CFも年間200万円強はでてた。

 

 

きっと今同じ物件あっても、各指標を確認した上で同じように

喜んで買う人多いんじゃないか。

 

だから怖いなと思ったんです。

いざ景気後退した時に、本当に見える風景ってこんなに違うのかなと思いました。

 

このまま寂れる一方のこの地域で、誰も買ってくれなくてこのまま

握り続けて、少し空室がひどくなったり突発的な修繕が発生したら

ずーっと持ち出しになっちゃうんじゃないかなって。

ちょっとした地獄絵図だったんですよね。

 

で、これがまだ1棟だけだったから腹もくくれたんです。

最終的にはサラリーマンしながら借金かえせばいいっかって。

でもこれが2棟3棟持ってたら、心折れちゃってると思う。

 

これからの地方賃貸経営はさらに厳しさが想定される。。

しかももっと怖いこといっていいですか。

その時よりもそのエリアの空室率も賃料下落も、さらにひどくなってるんです。

景気後退だからたまたま運が悪かった・・・んじゃなくて、

景気が浮揚したここ数年も変わらないどころか悪化していっている。

地方の空室率や賃料下落は落ち始めたら、よっぽどの特殊要因がない限り

これからひどくなる一方だと感じてます 

  

paparere.hatenablog.com

過去にこんな記事を書きましたが、地方の人口減少は想定以上に進んでいるし、

空室率が40%程度以上となるような地域がまだら模様に広がっている感覚があります。

 

最近、1万円切るような衝撃賃料の物件、にぎやかしてますよね。。

blog.livedoor.jp

 こういう物件が今後どえらいスピードで増えていくように思います。

 

今でも、10万円リゾートマンションなんかは負の不動産の代表例ですが

こういう物件の販売価格って、じょじょに切り下がるんじゃなくて、

ある年くらいから、辛抱できなくなった人が捨て値みたいな価格設定を

仕掛けてから、せきを切ったように急激に相場全体が

下がっていくものなんだろうなと。

 

 

2033年はまだ先、、と思いつつ、あと15年ちょいで到来です。

オリンピックが終わったあたりの2021年あたりには、

見えている風景はだいぶ変わっているんじゃないですかね。

 

まあその時に安値で買えたらいいなって

思っている自分もいるんですけどね。

ほんと、不動産って怖いですよね。

 

 

 

不動産は買ったあとが本番!空室を埋めていくための強い味方がこちらです。

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