パパとRE-tech起業と不動産運営と

25歳から10年以上大家してます。今まで6棟購入⇒4棟売却済。郊外築古APから都内新築へシフトしてます。1年前から専業大家に転身し、現在は大手賃貸ポータルサイトの空室募集状況を簡単に分析できる、大家さんのためのサービス「チェックル」https://checkru.jp/ を運営中。サービス開発と不動産運営の合間に感じたことを世界の片隅からつぶやきます。

LINE@(ライン・アット)を活用した自主管理術

 

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チェックルネタが続いたので今回は自分の物件について。

 (更新:自主管理ネタとして、楽待新聞の記事に取り上げていただきました。)

現在保有している鎌倉のアパートについては自主管理で運営しています。まだ築2年ほどしかたっていないため、設備不良などでのクレームはほぼない状態なので、専業になって時間もできたことだし自分でやってみよう思い、新築時から運営しています。

 

自主管理を行うと、頻度はそんなに高くないのですが、それでも年に4〜5回程度は入居者の方と連絡をしないといけない場面が発生しますその際にわざわざ手紙などでお知らせをしたり、電話でやりとりするよりも(もちろんそういうコミュニケーションが必要な時も存在しますが)、ほとんどの用件はLINEを使うのが一番であることが多く、特にLINE@を利用するのが最強である、と自分的に結論がでたのでその話をお伝えします。

なぜメールよりLINEか?

まず前提としてLINEについてですが、説明する必要がないくらい日本国内では普及しており、老若男女を通してもっとも利用されているツールです。

 自分は個人的にはFacebookメッセンジャーを使うことが多いのですが、割とやってない人が多く、裾野の広がりとしては、(電話を除けば)圧倒的にLINEだと思います。


そうするとメールでよいんじゃないか説がでてくるのですが、メールより優れている点が3つあります。

①メールよりも短文で簡潔に伝えられる。

メールだとどうしても冒頭のあいさつなど冗長で形式張ったり、構成を考えたりと少し時間がかかります。一方LINEであればあいさつなどを一言いれ、すぐに用件に入ることができ手短に伝えることができます。お互いやりとりが楽です。

年配の大家さんだと「カジュアルすぎないか。。。」と懸念されるかもしれないですが、賃貸住宅に住まわれるメインは若年単身者層か若いファミリーでむしろメールの堅苦しさを嫌いますし、文面を丁寧にすればほどよい親近感だと思います。

②画像や動画を添付するのも非常に楽。

またメールだと画像の添付や読み込みなどで少し手間取ることがありますが、LINEであればすぐに画像を添付して相手に送ることができます。わりと入居者とのやりとりでは写真を使う場面が多いためこの差は大きいです。

③既読がつく

普段から頻繁にやりとりしている関係性ではないと、メールの場合、ついつい見落としてしまったり場合によっては迷惑フォルダに振り分けられてしまっていることもあります(実際、何度かありました。)。相手がメールを見たかどうかを確認するために結局電話をしてしまうことも。。。その点、LINEであればメッセージの既読がつくので、相手がメッセージを見たかどうかをわかった上でやり取りを続けることができます。これはメールにはない大きなメリットで、やりとりに時間がかからず完結させることができます。

プライベート用のアカウントで入居者とやりとりするのは抵抗が。。。

とはいえ、LINEには大きな弱点があります。プライベートなコミニケーションでやり取りをすることが多く、自分のアカウントを晒して入居者とやりとりするのはちょっと嫌、という点です。自分もその点が気になっていました。

 

そこでLINE@です。

LINE@とは何か?

一言でいうと、個人以外にLINEアカウントを無料から持つことができる仕組みです。

LINE@(ラインアット)完全マニュアル〜作り方・料金プランなどを解説|ferret [フェレット]

LINE@は、LINEとは違うアプリです。

「LINE」は、個人間で行われる1対1のコミュニケーションツールとして広く利用されています。いわば電話のようなものです。一方「LINE@」は、個人や企業が不特定多数に一斉配信を目的として運用するメルマガのようなものです。設定をすれば個人とのメッセージのやりとりはできますが、基本は多数への配信ツールといえます。

  

みなさんもよく、スタンプやクーポン目当てで企業アカウントと「友だち」になることがあると思いますが、あれと同じですね。LINE@はそのようなアカウントを持つことができます。地元のお花屋さんから大企業のコミュニケーション管理ツールまで幅広く対応しています。

 

このLIN@は月1000通の配信までは無料なので、実質、入居者とのコミュニケーション用途なら有料になることがまずないです。

LINE@が最強① 物件用のアカウントを作ることができる

まず、物件ごとにアカウントを作成することができます。わかりやすいですね。

これでプライベート用のアカウントを一切使わないですみます。さらにいうと、LINE@用のアプリは別に存在しているので、アカウントの切り替えなどせずにすみます。一台のスマホで完結します。

各入居者も物件アカウントと友達になれば良く、他入居者にアカウントが知られてしまうこともありません。 

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 自分は物件名をそのままアカウントにして、アイコンは物件写真でオーソドックスに。

 

LINE@が最強② 一斉告知と個別のやり取りを分けることができる

これが絶妙によくできている部分なのですが、LINE@では友達登録した人に一斉告知できる「メッセージ」、それから個別に1:1のやりとりができる「トークという機能があります。(ちなみに友達登録には至っていない外部のフォロワーに対しても「投稿」機能でメッセージを伝えることもできます。が、今回は説明しません。)

 

入居者と連絡をとらないといけない場面というのは基本的には2つあり、1つは入居者全体への告知事項、例えば年末年始のゴミ出しスケジュールの件だったり、町内会の回覧板を写メして共有したりするような場合です。この時は、「メッセージ」機能を使って一斉配信ができます。配信時間も予約できる機能などもあります。

 

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私は入居者の中で、定期清掃やゴミステーション管理、町内会やりとりなどを現地でサポートしてもらっている方がいらっしゃるので、その方に現地の情報を写真つきで報告受けたあと、その画像を添付しつつ入居者の人に連絡を入れたりします。

 

もう1つが、各入居者からの主に相談事やクレームなどを受け付ける場合で、この場合は1:1で「トーク」ができます。

 

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【入居からロフト階段の一部が破損したときに受けた連絡例】

このときは、ロフト備え付けのはしごの一段が外れてしまった、、、という連絡を受けたのですが、すぐに不備があったことを詫びつつ、業者手配をするので後で連絡が行く旨を伝えて、入居者とのやりとりは5分とかからずに終了でした。その後、建設業者に連絡を入れ、直接の対応をお願いして一時対応完了です。その後は両者でやりとりして修理まで完了後、業者より連絡を受けて終了となりました。

 

LINE@はとても多機能ですが、上記2つが使えれば入居者とのやりとりにはもう十分です。

 

LINE@が最強③ 将来的にこのアカウントごと移譲できる

またLINE@の優れた点として、アカウント管理の権限を色々な形で付与したり移譲したりできます。なので例えば大家側でも見れるようにだけしてもらって管理会社側で運営をお願いすることもできたり、将来的にもし自分が物件売却した際、新しいオーナーにこのアカウントを丸ごと移譲することができます。このような細かい点も非常に優れている仕様だと思います。

 

というわけでLINE@があれば、自主管理のコミュニケーションはだいぶスムーズになるのではないかなと思います。

 

自分の物件では、入居時にメールアドレスを教えてもらうようにしており、メールにてまず挨拶します。その際にLINE@アカウントの存在と登録をお願いする旨をQRコードを添えて伝えているのですが、ほぼ全員に即日登録してもらっています。 

 

そもそも、自主管理ってどうなのか?

最初、始める前は入居者との連絡手段を持つことに懸念もありました。
今まで管理会社を通じてしかなかったので、色々とクレーム言われたり面倒なことになったら、いやだな、、と。ただ冒頭にも述べたとおり新築で設備不良がないことと、ちょうど鎌倉に住んでいた友人に、清掃などの管理サポートを条件に少し安く入居してもらえたので踏み切ることができました。

 

結果として、当初感じていた懸念は杞憂だったとわかりました。
自主管理して見えてきた感じたのは、

大家がちょっと緊張するように、店子さんにとっても大家さんと繋がること自体は緊張するものだったりする。

・相手が見えることにより、一方的な主張ではなくお互いの立場を意識したやりとりを行うことで着地点が見えやすい

 

ということでした。何かあっても管理会社を挟むより素早く詳細に現状を把握できますし、円滑に各入居者と連絡を取れることで、入居者側も大家側に対して信頼を持っていただき、物件に愛着を持ち大事に住んでくれようと配慮いただける雰囲気を感じるようになりました。

また自主管理をしてから退去立会いも行うようになり、住んでいただいたお礼を伝えつつ30分ほど、退去理由や住んでいてよかったところ、悪かったところも聞くようになりました。聞くと自分では気づいていなかった住み心地を深く知るようになり、次回以降、それらの内容を添えて募集案内することができます。

 

それらを通じ、「不動産投資」という言葉を多用していると忘れがちな「住み手」の存在、商売として基本であるユーザー視点を忘れずに持ち続けることができ、自分が不動産賃貸業を行う上での大きな動機付けとなり励みになっていると感じています


自主管理は難しくても、入居者の人と何らかのコミュニケーションを定期的に取ることは、多くの大家さんにとって有益なことが多いと思います。ぜひお試しください。

 

 

 

大家業の傍ら、手軽にできる空室対策サービスを開発しています。
よければお試しください!

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