パパとRE-tech起業と不動産運営と

25歳から10年以上大家してます。6棟購入⇒4棟売却済。郊外築古APから都内新築へシフトしてます。1年前から専業大家に転身し1年間、3人の子供と世界一周してきました。現在は不動産テックで起業準備中です。起業準備と不動産運営の合間に感じたことや気づいたことをまとめていきます。

RE-tech(Real Estate tech:不動産テック)を大家さん目線で読み解く

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RE-tech(Real Estate tech:不動産テック)とは何か?

Wikiによると、

概要[編集]

「不動産」と「テクノロジー」を掛け合わせた造語で、不動産×IT分野で活躍するスタートアップ、不動産ポータルサイト運営企業などから生まれた新しい不動産サービスを意味する。

背景[編集]

日本の不動産市場は、世界の中でも透明性が低いと言われており、また産業別のデジタル化指数を見ても不動産関連の産業は軒並み低位に位置しており、もはや「時代遅れ」の産業となりつつある。その一方、近年では金融業界における「FinTech(フィンテック)」に続き、「Real Estate Tech」とも呼ばれる不動産テクノロジー企業が続々とベンチャー・キャピタルからの出資を受けて急成長を遂げている。[1]

とあります。各業界でインターネットやAI、IOTといった要素が大きなインパクトを与えつつありますが、不動産業界にもまた大きな変革の波が訪れています。

ここ数年の身近な技術革新を振り返る

振り返れば、このような言葉がでる前から、不動産業界にもテックによる変化はもたらされてきました。不動産オーナーの目線で考えると、楽待や健美家のような投資物件メディアの出現によって圧倒的に物件収集が楽になりましたし、GoogleMapやストリートビュー、地価MAPなど各種データのオンライン化などによって現地調査前にほとんどのことはわかるようになりました。また、携帯電話の発達と通信高速化によって、現地での追加的な情報収集も非常に簡単になりました。また少し前ではFAXも欠かせなかったですが、これも最近はメールで概ね代替できてきたように感じます。(ので我が家はFAXはもう捨ててしまいました)。ブログを使った大家さんの情報発信により、運営ノウハウも仕入れやすくなりましたね。

それらとRE-techってどう違うの??

それらの技術革新と、今盛り上がっているRE-techとは意味的に何か違うのでしょうか。私が思うに、RE-techという本質は、不動産業界の構造変化と破壊だと捉えています。

今までは「便利になって効率的になったなぁ」程度だった技術革新が、これからは、そのイノベーションを皮切りに不動産業界の構造自体が激変していくようなものになると思います。ちょうど、Fintech(フィンテック)が銀行や証券や保険などの既存業界を破壊するほどの存在になるだろうと言われているように。  

日本のRE-techはどんなものがあるか?

こちらをご覧ください。日本の不動産テック企業を集めた「カオスマップ」と言われているものです。
図表1 REAL ESTATE tech カオスマップ
【出所】リマールエステート株式会社(http://limar.co.jp)プレスリリースより引用

IOTやVR関連、メディアやマッチング、価格査定や相場可視化、toB向けの業務支援などがあります。ただ、この中でどれくらいのサービスを大家さんサイドはご存知でしょうか。また利用しているでしょうか。(一部の方は、スマートキーの導入やシェアリングサービスでの一時貸しなどにトライされているかもしれないですね。)

個人的な印象としては、まだまだ国内のRE-techというのは、toB向けの業務支援や効率化、toCに関しては借主や買主側を向いたサービスが多く、オーナー側を向いたサービス提供がまだまだ少ないように思います。

大家向けのRE-techはまだまだ少ない

それはなぜでしょうか。日本の不動産業者数は非常に多く、多岐の業務を至れり尽せりで引き受けてくれるのが利点です。なので個人オーナー側も諸業務を管理会社や仲介業者に丸投げする、というのが大勢でした。大家さんは投資家としての位置づけが強く、その運営は管理会社に任せれば充分であり、需要があまりなかったのかもしれません。

これまで重要だったオーナーのスキルは”ファイナンス”だった

むしろ、これまでの不動産オーナーの関心の多くは「ファイナンス」でした。まず入口にたつために、どれだけ多くの資金を調達し購入に踏み切れるか。昨今の不動産投資ブームの中で、銀行からの融資調達のノウハウ情報や、PLやCF、また税務を意識した運営はかなり当たり前になってきました。 

 しかし今後はファイナンスの情報に加えて、どれだけ物件の価値を高め、運営稼働を高められるか、そこにRE-techの要素を組み込むことができるか、という点が賃貸経営の競争優位性はなってくるのではないかと感じています。

なぜかというと、これからの時代は賃貸経営の難易度が非常に高くなってくる時代だからです。  

不動産経営の難易度が高まる未来

相続税の改正やマイナス金利による不動産投資への過剰融資が元で、市場は高騰し続け、新規竣工数は大幅に伸びました。結果として都内でも3割は空室といわれるほどに空室は積み上がっており、2050年には8000万人を下回るだろうと言われる人口減少社会の到来とあわせ、いま、不動産経営の難易度は確実に高まってきています。

衝撃的な未来の詳しい話はこちら↓

paparere.hatenablog.com


もはや業者に丸投げでは、不動産の運営は立ちいかなくなっています。オーナーは自ら主体的に相場動向を把握し、競合物件を凌駕する物件価値向上のための修繕やリノベーションを計画実行し、情報発信や集客活動を積極化し、諸経費のコスト削減を検討しなければなりません。

つまり、運営に対して能動的に関与しなければならない時代に来ています。多くの方がそう感じていると思いますし、実際に行動されている方が多くなっています。

その視点で見ると、既存の管理会社や仲介業者への丸投げというのは、入ってくる情報を限定し、提供されるソリューションを限定し、収益機会を逃してしまう受身の悪手になりやすいです。

信頼できる管理会社を見つけることは大事ですが、彼らに運営依存することなく、オーナー側が主導権を持ち続け、経営の自由度を保ち続けることが大事です。

RE-techがもたらす不動産業者の”アンバンドリング”

 そこでRE-techです。RE-techがもたらすのは、不動産業者の各業務が"アンバンドリング(解体)"され、不動産オーナーの経営を従来よりも効率化/高度化させていくことだと考えます。

具体的にいうと、例えば修繕や売却などを一括見積もり査定するサービスのようなものは、既に不動産オーナーに従来より有利な価格設定をもたらしています。

 

また、WEB上に存在する大量の売買賃貸データを収集し、正確に相場分析や未来予測をおこなうサービスも出てきています。不動産業者と比較して遜色ないレベル以上で、自分の物件の周辺相場を把握することができます。

 

また空室募集や集客なども今以上にたくさんのメディアが出現し、集客活動は不動産業者だけのものではなくなると思います(ウチコミやジモティなどの存在がそうですね。)。

 

さらに今後、賃貸向けのIOT機器などの設備品が開発・流通されたり、複数サービスをまたぎながら保有している物件を一番最適な条件で貸し出せるようなサービス(例えば、AirB&Bとマンスリーマンションとスペイシーまで全て募集展開して稼働率を徹底的に上げるようなもの)が出てくるかもしれません。AIをうまく活用して、入居者の希望と大家側の希望を自動的にマッチングさせ、家賃条件などを自動調整するようなサービスが出てくるかもしれません。

 

このような動きはこれから加速し、従来の不動産業者側が提供してきた内容を凌駕するようなRE-techサービスが提供されていくことになろうと思います。

 

その動きの中で生き残る不動産業者は、Re-techをうまく取り入れ、各業務のいずれかに高度に専門化された存在か、もしくはオーナーの経営に対して責任を持とうとする(リスクを共有できる、例えばサブリースなどでリスクを負担できるなど)存在のみです。(もちろん、面倒な業務はいくらでもあるのでそれを低価格で請け負う、という会社もありだと思います。)

 

いずれにせよ、不動産業者が今までパッケージで提供してきた集客管理業務は、どんどんとテクノロジーの進化で解体され、少なくない不動産会社が残念ながら淘汰されてしまうように思います。

大家にとって使いこなしが必須となっていくRE-tech

 一方でオーナー側も、二極化が進むと考えます。市況的にも人口動態的にも、これからの不動産経営は厳しい戦いになることは想像にたやすく、RE-techがもたらす未来を見極め、それらをうまく取り入れ使いこなしさらに経営を効率化&高度化させていく勝ち組がでてくる一方、乗り遅れる負け組が多数出てくるようになると思います。 

オーナーが変わることで不動産業界は変わる。

私はこれらのことはとても良いことだと思います。不動産業界が保守的であまり変わってこれていない主な原因は業者側にあるのではなく、旧来型の運営で良しとしてきたオーナー側にあると思うからです。

 

その結果、日本の不動産や住まいは面白みも差別化もできない物件が大量に創出され、面白みも差別化もない運営がなされ、そして破棄されてきました。

 

SUUMOやHOMESに何千何万とある物件を眺めていても、心がときめかないのはなぜでしょう。家賃と広さと駅からの距離、そして築年数のスペックの羅列をたよりに、自分の人生の大半を過ごすことになる家を探すには、あまりに貧しくはないでしょうか。

 

本来、不動産はもっと人々の気持ちを「ワクワク」させるものだと思います。
ワクワクする家や住まいは、住む人に活力を与えます。

 

物件を獲得するためのファイナンス重視から、Re-techによってオーナーの意識が変わり、その創造力が物件の価値向上に使われるようになれば、面白みも差別化もされた運営につながり、住まいは画一的なものから多様的な存在になり、住む人にワクワクを感じさせるものになると思います。

 

大家の意識が変わり、運営がより積極的になっていくことで、住まいは変わり、よりひとりひとりの人生は豊かに、またその総体としての日本も豊かになっていくのではないかと期待しています。

 

 

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